なぜ、同じカードでも答えが違う?

「このカードには、こういう意味があります」
占いを受けていると、そんな説明を聞くことがあります。
では、同じカードが出たら、誰が占っても同じ答えになるのでしょうか?
そして、そもそもタロットの「答え」とは、カードのどこから生まれてくるのでしょう?
今回は、紀凜にこの素朴な疑問をぶつけてみます。

紀凜、まず素朴な疑問です。
同じカードが出ても、占い師によって答えが違うことがありますよね。これは、なぜですか?

端的にいうと相談内容が違うからです。
同じ「恋愛」の相談でも、置かれている状況はそれぞれ違います。登場人物もその背景も違いますし、相談者や相手の性格によっても変わってきます。
それにタロットカードは、そもそも概念的なもの、つまり象徴をテーマにしています。ですから、同じカードが出たとしても、相談の内容によってリーディングは変わってきます。

では、カードごとに「今回はこの意味を採用しよう」と考えているんですか?

いいえ。
私は、必ず複数枚のタロットカードをスプレッドを使って展開します。各カードについて、「今回はこの意味」という風に一枚ずつ意味を選んでいるわけではありません。10枚以上のカードを使って、カード全体からひとつの物語を紡いでいきます。

カードは、一枚だけで意味が決まるわけではない?

そうです。
タロットには、カードそのものが持つ象徴だけではなく、複数のカードが組み合わさることでも生まれる意味があります。
カードとカードの組み合わせによって、新しい意味が見えてくるんです。

では、その物語は、何を手がかりにして組み立てていくんですか?

カードには、すでに起こった出来事が過去として出てくることがあります。そして、現在の状況も見えてきます。
それらを併せて見ることで、物事の原因や影響、そして未来予測などが見えてきます。

タロットカードは全部で78枚。
正位置と逆位置を合わせれば、156種類になります。10枚以上のカードを展開すれば、まったく同じ組み合わせになることは、ほぼありません。
だから、毎回、二つとない唯一の物語が紡がれるのです。

なるほど。
では、その「未来」は、最初から決まっているものなんでしょうか?

タロットカードが出しているのは、占っている人、つまり相談者の潜在意識です。
だから、未来は本人の中で決まっている。
でも、本人の潜在意識が変われば、同じテーマでも未来、つまり結果は変わります。

ということは、占いの役割は、未来を当てることではない?

そうです。
自分を知って、必要ならば自分が変わればいいのです。
その自分がどう変わればいいのかを手助けするのが、私の仕事です。

今回、紀凜の話を聞いていて、少し意外だったことがあります。
私は最初、タロット占いというものを「カードの意味を読み取って、答えを導き出すもの」と考えていました。
でも、どうやらそう単純なものではないようです。

一枚のカードだけを見るのではなく、複数のカード、その配置、過去と現在の状況、そこにいる人たちの背景まで含めて、ひとつの物語を組み立てていく。
そして、その物語が映しているのは、相談者自身の潜在意識。

つまり紀凜の占いは、未来を外から教えてもらうためのものではなく、自分の中にあるものを知るためのものなのかもしれません。

「すべての答えは自分の中にある」

紀凜がそう考えているなら、タロットは答えを与える道具ではなく、自分の中にある答えを見つけるための道具ということになります。

……なるほど。これは、思っていたより奥が深い。

では、次の質問です。

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