愛猫2号は察している

来週、新しい子猫がやってくる。
そのための準備を今、少しずつ進めている。
小さな食器を用意したり、危なそうなものを片付けたり。
まだ小さい猫のために部屋を整えていると、不思議な気分になる。

2月に愛猫1号を見送った。

なお、愛猫2号(本当は1号に昇格なんだけど)は今日も元気である。
いつもの窓辺で昼寝をし、
気が向けば番頭さんに纏わりついて仕事の邪魔をし、
気が向かなければ人間たちのことは完全に無視をする。
猫として実に模範的な暮らしぶりだ。

だから、猫のいない生活を送っていたわけではない。
けれど、猫が一匹減った毎日というのは、
「いる」と「いない」の間にある状態らしい。

部屋の景色はほとんど変わらない。
毎日の習慣も大きくは変わらない。
それでも、ふとした瞬間に立ち止まってしまう。
以前ならそこにいたはずの姿がない。
呼ぶ必要のない名前を呼びそうになる。

そんな小さな空白が、あちこちに残っている。

来週、この家に新しい子猫がやってくる。
もちろん、愛猫1号の代わりにはなれない。
新しい猫は新しい猫であり、これから別の物語を始める存在だ。

人生は不思議だと思う。
終わった物語をやり直すことはできない。
だけど、新しい物語は、また始まる。
今はちょうど、その境目にいる。

ただ、ひとつ気になることがある。
愛猫2号(もうすぐ1号に昇格w)のこと。

当の本人が、最近どうも落ち着かない。
私が何か準備をしていると、やたらと様子を見に来る。
気のせいかも知れない。
でも、猫という生き物は、ときどき人間より先に気配を嗅ぎつける。

来週、この家に何が起こるのか。
来週、この家は少し賑やかになる。
それを私より先に察しているのは、案外愛猫2号の方なのかもしれない。

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